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◆意味深な物語 2004/12アップ◆

なか たかふみさんの短編小説を紹介します。
毎日毎日、バカを煽るように白雉番組を垂れ流すメディア。
そしてまんまと乗せられ、マツケンサンバで浮かれ、冬ソナ・ヨン様に熱狂している、その間にも確実に進行している不気味な空気。
ここ数年の政治の流れを振り返りながら、この小説を読んで欲しい。
あなたはどう感じるでしょうか。

近未来小説 2005年8月15日

ここは、大阪府郊外の閑静な住宅地。
真夏の午後。
お盆休み。

「ごめんください!中山さんでいらっしゃいますか?」

・・・「ハーイ、どちらさまですか?」

「えー、わたくし、陸上自衛隊の者ですが、中山さんに、緊急にお伝えしたいことがありまして・・・」

・・・「じ、自衛隊? まあ、お入りください!」

「はじめまして、わたくし、陸上自衛隊の2等陸佐の大泉と申します!」

・・・「2等陸佐? 偉いのでしょ?」

「ええ、まあ・・・」

・・・「ところで、どのようなご用件で!?」

「はい、他でもないのですが、
中山さんお住まいのこの町全体が、
アメリカ軍様の飛行機の滑走路になりますので、
戦争支援法第4条にのっとり強制収容になりましたので、
1週間以内にこの町から出て行っていただきたいのです!」

・・・「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!
 アメリカ軍とか、戦争支援法とか、強制収容とか、さっぱり理解できませんが!」

「何ですって?!
 あんた何にも知らないの?
 戦争支援法は、去年の夏の国会で成立し、本年8月から施行された法律ですよ!
 アメリカ軍様の戦争を日本国が全面的に支援する内容です!」

・・・「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ってください! で、なんでこの町に滑走路を?」

「あんたほんとに、何にも知らない人だね!
 アメリカ軍様は、来月から、北朝鮮を空爆する!
 そのためには、この地域が最も便利だ。
 アメリカ軍様の御指名ですよ!」

・・・「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!
 2等陸佐さん、あなた、言葉の使い方しらないの?
 アメリカ軍には様付けで、私にはあんたかい?」

「はっ、はっ、はっ、あんたほんとに無知だね!
 この言葉使いは、戦争支援法施行規則第13条『アメリカ軍に対する敬称』として、ちゃんと定めてある!
 あんたこそ、言葉使い知らないのかね?!」

・・・「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!
 1週間で出て行けって無理じゃないか?!
 家のローンも済んでないのに?!」

「はっ、はっ、はっ、心配スンナ!
 ローンは、政府が引き受けます!
 住むところが見つからないなら、大阪城公園内に仮設住宅が建設済みだ!
 家賃は無料! ただし、水道光熱費は実費請求するがネ!」

・・・「ばかにするなよ!
 戦争なんて協力しない!
 私は、ずっとここに住む!思想信条の自由だ!」

「あんたホントに無知だよね!
 戦争支援法は、思想信条の自由、良心の自由、それに信教の自由も制限できる!
 お寺や教会も取り壊せる!」

・・・「そんなの、だれが決めたのか?!」

「あんた、ますます無知だね!
 あんたたちが投票した国会議員の先生達さ!」

・・・「いや、私は、戦争賛成の議員なんかには投票していない!」

「あんた、今、えらい事言ったね!
 戦争支援法第19条国家反逆罪により、あんたを、現行犯逮捕します!」

・・・「待ってよ〜! 何が反逆罪だ! 意見を述べただけじゃないか?!」

「あんたそれが反逆っていうの! 手を出せ!」

〜ガチャ、ガチャ(手錠をかける音)

・・・「待ってくれ、知り合いの市会議員さんに電話させてくれ!
 助けにきてもらう!
 彼なら戦争に反対する。」

「バーカ! あんた新聞みてないの?
 戦争に反対する議員は、国会議員から地方議員まで、総勢4500名全員、先週末までに、国家反逆罪で逮捕した!
 死刑が確定したよ!」

・・・「なんてこった〜! だれか助けて〜」(涙声)

「はっ、はっ、はっ、もうひとつ教えてやろう!
 国家反逆罪は、裁判無しで死刑が確定するのだよ!」

・・・「シ、死刑?!」

「さあ!連行する! 早く車に乗れ!」

・・・「憲法第9条は何処に行ったのだよ〜」(号泣)

半年後〜

家を追われ、大阪城公園内の仮設住宅に住む、中山の家族のもとに、1通の封書が、特別送達郵便で届いた。

中には、1枚の書面が・・・「死亡通知書」が入っていた。

死亡理由の欄には、「死刑執行の為」と記されていた。

書面の下には、赤い文字で但し書きがあった・・・『国家反逆罪でしたので、戦争支援法第49条第1項の規定により、遺体の引渡しはできません。遺体は、当局にて処分しました。』・・・・・と

国家が国民を殺す時代が、また、はじまった

作・なか たかふみ

作者より〜
この小説を発表したころは、右翼系の人たちから「ありえないことを誇張して、何か意図的なものを感じる」とか、
「主人公が何も知らないなんてあり得ない、これだけ重要な法律はマスコミが大々的に報道し、反対や賛成の世論が巻き起こるので考証がまるでなっていない」などと非難されました。
しかし、今、これらの批判は全く的外れだと云うことが証明されました。
国民に全く知らせずに、国民のいのちと財産を奪う法律が翼賛政治で作られているのです。

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