無登録農薬問題
Date: 2002/11/12
今、農業現場で大きな問題になっていることのひとつがダイホルタンという殺菌剤に端を発した無登録農薬問題です。
無登録農薬事件の一般的な報道を見ていると、生産現場での農薬使用の認識の甘さ、または農家のモラルの欠如といったことに焦点が当てられ、無登録農薬を使用した農家はものすごい悪徳農家のイメージがしてきます。私は無登録農薬問題が単に農家のモラルのいったことで片付けられるほど簡単ではないということが生産現場の混乱から見えてくると思います(当地・蒲生では、米の単作地帯ですので、静かですが、果樹や野菜産地での混乱は相当なものらしい)
近年の食の安全性に対する関心が高まる中で、消費者・生産者共に農薬に対してマイナスのイメージを持っています。もちろん自分自身無農薬の米作りに取り組んでいるのも農薬の安全性に危惧を持っているからに違いありません。しかし、それではすべてを無農薬・有機でやった場合、生産水準を維持できるのか、日本の農業・農地は維持できるのかといった問いに対し、大丈夫だとは答えられません。
日本経済の一部に組み込まれ僅かな自給率ではありますが、そんな日本の農業を曲がりなりにも守って行くためには、すべて無農薬、有機でなければというのは現実的ではありません。
農薬取締法の改正が急浮上していますが、うわべだけの取り締まりや指導の強化よりも、本当に減農薬になる方向性を持ったものになってほしいものです。
☆登録のない農薬には二つの意味…無登録農薬と登録農薬の適用外使用
例えば大根の種のチウラム処理。梨の袋の殺菌剤使用、米袋の防虫処理(うちの米袋はしていません。)
☆木酢液・ニーム(インドセンダンの抽出物)など有機農業の味方も無登録農薬
☆登録が失効して無登録になる大半は農薬メーカーが儲からないから。
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