これは月刊自然医学(2004/2月号)に掲載させている森下先生の巻頭随想の解説編です。

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2004/02 豚肉短命論…豚肉短命にての実証

 一昨年(2002年)の12月、長寿県である沖縄を震え上がらせた事件が突如起こった。
 それは、「沖縄県の男性の平均寿命が、日本全国第4位であったものが、26位に転落した」との報道である。

 それを受けて、沖縄県・政府機関から「長寿危機緊急アピール」(長寿県としての立場からの転落の危機に立たされている事実を、県民に広く知らしめ、世論を巻き起こすための働きかけ)の発表があった。
 それを受けて、2003年の1年間は、『琉球新報』および『沖縄タイムス』の、沖縄を代表する二大新聞が、競い合うようにしてそれぞれが「長寿対策」に関する特集記事を掲載し、さまざまに論議を重ねてきたのであった。

 その結果は、果たして真実を突いた論議のポイント(すなわち「的確な原因究明」)や、そこから導き出した対策(すなわち「決定的な問題解決策」)をまとめることができたのであろうか。

 本欄においても、これまでに何度も、沖縄の長寿問題を取り上げてきた
 とりわけ「沖縄・豚肉長寿論(「沖縄がわが国を代表する長寿県となっているのは、豚肉を常食・多食しているからである」というデタラメな珍説)については、徹底的な批判を述べてきている。

 そもそも、沖縄が長寿県となっていることについては、「"本土並都市化変革"(辺緑地区としての沖縄も、本州同様のレベルに都市化を図って生活を変革しよう、とのスローガンだが、それは、生命にとっては"変革"でなくて"改悪"に他ならない)という行政目標の達成が遅れていること」も、大いに関連している。

 現代文明=西洋文明=物質文明(=都市文明)は、反生命的(生命活動を阻害する方向に働くもの)であるからこそ、それが浸透するほど不健康化・短命化現象が引き起こされてしまうものである。
 それゆえにこそ、沖縄に於いて都市化が思うように進まなかったことは、むしろ幸いだったわけだ。

 私が『琉球新報』に、「健老への道」と題したエッセイを10回にわたって連載した1988年当時は、沖縄には「伝統的な郷土食を常食している長寿者グループ」と「豚肉を常食している短命グループの2グループがあって、両者が混在している状況を指摘したのである。

 しかし、その二派の違いを認識できない一部の医学者が声高に主張する「沖縄・豚肉長寿論」にスポットが当てられるようになって、2グループ混在で混迷しつつあった事態が、その度合いを更に深刻化することになってしまった。
 私の恐れ危ぶみは、ますます大きく膨らんだ。果たして、それから10年余り経って、その不安はまさしく的中してしまったのである。

 わが森下世界的長寿郷調査団が提唱した「シルクロード長寿郷」(この新概念提唱は1986年)および「広西巴馬長寿郷」(第5の世界的長寿郷と認定したのは1991年)の何れに於いても、肉類を常食している百歳長寿者などは皆無で、全てが穀・菜食愛好者ばかりである。
 この事実は、「健康」と、その延長線上にのみ存在する「健康長寿」は、高氣能(高生命エネルギー)食品である「穀物と野菜類」によってもたらされることの証明である。

 それと裏腹に、肉食による毒素の体内蓄積が、万病の根源となることは、今更改めて論ずるまでもない。
 それだからこそ、世界の百歳長寿者たちは、冠婚葬祭といった人生上の一大イベント時を除けば、肉食をすることはない。沖縄県の長寿者も例外ではない。
 このようなわけで、"豚肉長寿"という暴論こそ、沖縄に短命化現象をもたらした真因に他ならない。

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