これは月刊自然医学(2003/12月号)に掲載させている森下先生の巻頭随想の解説編です。

随想集 TOP PAGE

2003/12 韓国出講記 (其の五)

 「遠心性発展機能と急進性収斂機能」は、人体に於いて最も重要な代謝軸であるが、その代謝軸を基礎として成り立っている循環機構に障害を与える“複数の要素”がある。

 それには、化学薬物(農薬、食品添加物。風邪薬から抗ガン剤までの化学薬剤全般)、ストレスなども重要な要因として数えられるが、それらよりももっと直接的・決定的な影響を与える要因は、「食物選択の誤り」である。

 つまり、「肉乳食(肉・牛乳・卵などの動物性蛋白食品)が、体に滋養を与える有用な食べ物である」とした現代栄養学的思想を行き渡らせたことこそ、大東亜戦争・敗戦以降今日に至る半世紀においての、最大の悲劇を招いた要因である。

 原爆が広島を完全に焼き尽くして跡形もなくしてしまったように、「肉乳食」もまた日本人の生理的基盤にまことに悲惨な深い傷痕をもたらしたのである。

 もちろん、穀菜食(穀物を主食とし、野菜を副食とする食形態)こそが人体生理にとって優位を占める事実は、金輪際、変動することではないのだが、その穀菜食の構成要素たる個々の食材は、化学肥料や農薬などを用いない伝統的農法によってより自然な栽培をされた農作物であるべきである。

 とりわけ主食である穀物においては更に、「精白」といった不必要な作業を施してないものを用いなければならない。一方、副食素材である無農薬・有機野菜に於いては、「鮮度が高いこと」が値打ちを決定付けるポイントとなる。ナマで食べるか、加熱調理して食べるかの如何を問わず、極力、より鮮度の高い素材を活用するように心がけたい。

 さて、体内に取り込まれた食物は、体の中心部を貫いて走っている消化管内を、所定の処理を受けつつ運ばれていくが、これを「本流」とすると、それの「支流」もまた同時に存在するのである。

 それは、脈管(血管およびリンパ管)と経絡(経脈および絡脈)であって、前者には血液が、後者には氣が、それぞれ流れているのである。いわば、

といった三種三様の流れが、人体機能の根幹を支えてくれているのである。

 このことからも判るように、人体というものは、端的にいえば「食物を摂取・処理する栄養機関」であるけれども、別の観点から言えば、「生命エネルギーの出入りが自由な氣能機関」でもある。

 したがって、ガン・慢性病とは、「加齢・ストレス・公害・薬剤など非生理的な種々の要因によって『三種の流れ』が障害されることによって引き起こされた病変である」ことがわかる。すなわちガン・慢性病は、

結果として発症するものである。

 それゆえに、われわれ森下自然医学が唱導する食治法(自然医食療法)は、いわゆる食事療法レベルの有用成分・補給だけにとまらないで、「血液や氣の流れ(すなわち、血液性状や氣のポテンシャルの高さなど)」にも十分に配慮した独特の療法となっている。

 '03年、韓国・朝鮮大学校・大学院における集中講義は、私どもが長年に渡っておこなってきた基礎医学的研究と臨床実験が、どのような内容(理論的構造)をもつものであり、人類にとって如何なる意義を有するものであるかを、改めて再検討・再認識するという意味において、またとないチャンスとなった。こうした巡り合わせ、宇宙の運行に深く深く感謝するばかりである。

BACK

当サイトは通産省個人情報保護ガイドラインに基づいて運営しております
当サイトの画像及び掲載内容の無断転用は固くお断りいたします

トップページ お客様の声  無農薬の玄米とお米のご注文 order 我が家の無農薬の米 culture 我が家の食と住 mylife 自然医学の田んぼ health コラムなページ hello 遊んでいって rest 質問・問合せフォーム
このサイトは百姓アグリの苦心?の手作りです。
日本のほぼど真ん中に位置する滋賀県。
日本最大の水たまり琵琶湖。
我が家はその東側に位置する蒲生町というところに生息しています。
「生き生き、わくわく」をモットーに、
無農薬米や不耕起直播栽培など、
サステイナブルな米作りを目指して楽しく百姓をしています。
ご感想やご意見、よろしくね。