これは月刊自然医学(2003/5月号)に掲載させている森下先生の巻頭随想の解説編です。

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2003/5 反「減塩論」(其の五)生体金属元素の樞要

前回この巻頭随想欄に於いて、次の事柄に触れた事がある。

つまり『氣能医学的な観点から検証したところ、高塩食…ミネラル豊富な正塩≠フ積極的補給を行うことは、生体における全生理機能……中でもとりわけ「脳神経機能」「全内蔵機能」「自然治癒力」等を確実に増強する事実が明らかとなった』と。

で、ここでは、その正塩<Cコール生体ミネラル…金属元素を豊富に含む自然塩は、何ゆえに、そうした生体機能の活性・促進効果をあらわすのか?」ということに付いて、もう少し踏み込んだ説明をしよう。

地球表面を形成している粘土や砂礫(砂や小石)の構成要素であるアルミニウム(Al)、珪素(Si)、鉄(Fe)、そして銅(Cu)などの金属元素は、いわゆる化学反応の場では、触媒的な役割を果たすものである。

因みに、触媒的とは、「それ自身は少しも変化することなく、他のものの化学変化を速めるように働く」ことだ。

そうした存在である金属元素であるだけに、創世記の地球を取り巻いていた原始大氣に於いては、次のような役回りも果たしたはずだと見られている。

すなわち、炭酸ガスを始め、窒素分子、水素分子、アンモニア、さらには硫化水素などと反応することによって、「原始生命(最も原始的な生命体)のコロイド分子(コロイドとは分子の集まりが粒子となって分散している状態であり、その分子)を形成する」といった重大事に、「金属元素が関りをもっていた」ということだ。

したがって、もともとは、これら金属元素が無ければ、この地球上の全ての生命体やわれわれ人類は存在できるはずもない話であって、生命・健康にとっての金属元素の不可欠さは、改めて言うまでも無いことなのに、今や、経済至上主義的な現代文明の下での食生活に於いては、ほかならぬこの微量要素……きわめて微量でありながら生命活動に決定的影響を与える存在である金属元素の不足が著しいのである。

この現象は、もしかしたら、この地球の生命や人類は衰亡して(つまり有機体が姿を消して)、かつての、生命発生以前の土や岩石ばかりの無機物のみが存在する荒涼たる世界に再び逆戻り……いわば「逆進化」して行こうとする兆候なのだろうか。

それはさておき、人体に於いては、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、及マグネシウム(M)などは、年齢が高まるにつれて減少傾向を見せるものである。

これらは何れも、それぞれにたいへん重要な生体ミネラル(金属元素)なのである。

亦、ストレス状態におかれると、血液中に「亜鉛(Zn)減少……銅(Cu)増加」現象が認められる。亜鉛(Zn)が減少するのは、肝臓で行われる「金属蛋白・メタロチオネイン」の合成に、亜鉛が積極的に関与するため、らしい。

ところで、

「塩分の多い食事をとっていると、ナトリウムは血管壁細胞内に侵入し、そこで水を引きつけて細胞を水脹れ状態にし、それによって血管内腔(血液の通り道)を狭めるために、高血圧症が引き起こされる」
といった、減塩論をしきりと主張している某教授の、生理学的原則を無視したまことに無謀で強引な解説に接して、驚き呆れた次第であった。

なぜなら、いやしくも生理学を学んだ人間なら誰もが、そんな現象は起こり得ようはずのないことを、知っているからである。

体細胞に於いては、細胞膜を挟んで、「膜内にはカリウム(K)を始め、マグネシウム(Mg)、さらには塩素(Cl)など各イオンの分布(含有量及び存在状態)が適性である健康体に於いては、いかに塩分の積極的補給食を行ったからといって、ナトリウム(Na)が血管壁を構成している細胞の中に雪崩れ込むなどというのは、まずムリ。

先の「ナトリウムが、血管細胞内に云々」説は、誤れる観念「塩・有害論」に固執するゆえの妄想≠ニ言う他はない。

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