これは月刊自然医学(2003/4月号)に掲載させている森下先生の巻頭随想の解説編です。

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2003/4 反「減塩論」(其の四)人体生理・不在の減塩説・不在の減塩説

食塩の摂取量に関しては、「1日6gが最適である」とのWHO(世界保健機関)の勧告がある。

だがこれは、アメリカ・南欧(ヨーロッパの南部)・アフリカなど乾燥地域や砂漠地帯にのみ適用できる話であって、高温・多湿地域である我が日本には到底通用しない論理である。

先に上げた乾燥〜砂漠地域の国々に於いては、体表皮膚面からの不感性蒸散(運動などによる特別な負荷がなくても、常時体表から水分が蒸発して蒸散すること)が極めて多く、逆に、尿量及び尿中の塩分の排泄量は非常に少ない。
それゆえ、ペットボトル入りの水を携帯し、常時、水分補給を図ることによって体内塩分を薄める処置も必要となる。

このように物事には必然性があるものであって、不感性蒸散が少なく、排尿量も多い(当然、塩分の排泄量も多い)といった条件下に置かれている我々日本人にとっては、ペットボトル水の歩き飲み≠ネどは、全くナンセンスな猿真似行為という他はないものである。
むしろそれとは逆の、正塩(生体にとって好ましい質の自然塩)の積極的補給こそ不可欠なのである。

さて、「アフリカのマサイ族は、有害な食塩を摂取しないから健康である」との理屈づけがなされて、日本テレビの『長寿』をテーマとした番組(正式番組名は、『世界の長寿村ベスト10』。2002年10月5日放映)に、マサイの戦士2人が登場した。

しかし、「マサイ族・長寿説」は、見聞の狭さなのか私はこれまで耳にしたことがない。
ただし、斯く言う私は、世界的長寿郷のすべてを隈なく実地調査して回った世界で唯一の医学者である。

いずれにせよ、マサイ族を連れ出したり、湧き水・水源への探検隊を繰り出したりと、意外性だけを狙ったスタンドプレイを満載したこの内容空疎な番組は噴飯物……あまりのバカバカしさに噴出し笑いを禁じ得ないシロモノであった。

今となっては半世紀前の話になるが、大学の血液生理学教室に於いて実験研究に日夜没頭していた時代の一時期、私は一つの実験研究に集中していた事があった。

それは「葉緑素由来の誘導体である金属元素(Fe、Cu、Co、Mnなど)が、血液中・組織中の呼吸酵素(例えばカタラーゼ、グルタチオンなど)に対してどのような影響を及ぼすか?」を解明するための実験研究であった。

そして、その実験研究の目的は、「<ポルフィン核>と<金属元素>のどちらが、生体の組織呼吸により大きな影響を与える因子なのか」を確認することにあった。

その結果、これら金属元素たちの方こそが、種々の内臓に於ける組織呼吸を、それぞれ個別的に、かつ強力にコントロールしていることを知ったのであった。

それから今日までの50年間で、この生理学研究領域において諸研究が盛んに行われた結果、それぞれの生体金属元素が、「金属蛋白」や「金属酵素」の形成に関わっていくカラクリが解明されてきたのである。例えば、

といった具合である。

一般的な傾向としては、次のようなことが言える。

『金属元素由来の蛋白や酵素(金属元素を持っていたり、その形成に金属元素が関わっていたりしている蛋白や酵素)』は、体内にあるフリーラジカルや活性酸素、さらには食毒(不自然な食事によって生じる毒素)や薬毒(化学薬剤は生体にとってはどくそのもの)などの解毒・排毒を大いに助けて、各種代謝機能を円滑にするのに役立っているのである。

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