これは月刊自然医学(2002/11月号)に掲載させている森下先生の巻頭随想の解説編です。

随想集 TOP PAGE

2002/11 第四次「廣西」「巴馬」調査行

今から11年前の91年に、我が森下長寿郷調査団は、中国の広西・巴馬を「第五の世界的長寿郷」と認定した。

その折、種々の協力と盛大な歓迎をしてくれた南寧(広西壮族自治区首都)の衛生庁およびその関連部門の幹部の方々に、私の心からの強い要望を表明しつつ、新・世界的長寿郷に対する慶びの言葉を述べた。
そのあらましを書き記しておこう。

『広く知られている世界的三大長寿郷…すなわちコーカサス・フンザ・南米ビルカバンバは、いずれも西洋文明にジワジワと蝕まれた結果、今や衰退の様相を呈し、百歳長寿率は著しい減少傾向にある。

それに対して、我が森下調査団が間違いなく世界的長寿郷ナリ≠ニ認定した「中国・新疆ウイグル地区―特に南疆…84年認定」および、ご当地、「広西・巴馬…91年認定」はともに、人類が等しく憧れる最高の真価を発揮するスポット≠ニして健在である。

もし可能ならば現在の長寿率を更にアップさせて頂きたい。

そのためには、今後、世界的長寿郷として存続するための的確・有効な生き残り作戦≠検討されるよう、是非ともお願いしたい。

そもそも、長寿というものは文明から隔絶された山間僻地に於いての自給自足が必須条件であり、そこの「住人」と、彼らを取り巻く「生活環境…地・水・火・風」との融合によって齎される産物に他ならない。

この事象を、更に分け入って詳細に観察してみれば、そこには、「地(鉱物)→食物(植物)→人(動物)」の、所謂「氣(生命エネルギー)の循環」といった営みを読み取ることができるのである。

そしてまた、その「氣の循環」には、その地の氣候風土に根ざした宗教的行事も一つの要素として関わりを持っている。
これは、魂の奥深くから生命を畏敬(おそれ、うやまい)、尊崇(たっとび、あがめる)する心情の表れであって、まさしく「長寿」とは伝統文化の傑作≠ニ言うべき存在に他ならない。
それだからこそ、この「長寿」という宝物をジワジワと侵していくことになる地域開発は、十二分に慎重な氣配りをもってコントロールしていって頂きたい。

21世紀の現在に於いては、ひとたび崩壊した長寿郷が、再生・復活することは、もはや絶望的なのである。
何故ならば、現代西洋文明の影響をモロに受けている時代の成り行きは、「酸化分解型=生命を破壊に導く性質」傾向を急激に強めている現状であって、その中でも、とりわけ現代生命科学・医学には、長寿の実現やプラス要素となる知見(知識や見識)は全く無いからである』と。

私が、巴馬長寿郷の管轄官庁である南寧政府の方々に、「くれぐれも…」と、強く要請した事柄の大要は、以上のようなものであった。

しかし、前回までは、ガタゴト道を、盛大に埃を巻き上げつつ車で飛ばし続けて、タップリ8〜9時間はかかった南寧から巴馬までの行程も、この度の調査ツアーにおいては、まことにスムーズな道行となった上に、所要時間は略半分に短縮されたのだった。
言うまでも無く道路整備が行き届いた故である。
かてて加えて、長寿と観光をドッキングさせた「長寿・観光課」なるものが、巴馬長寿郷の看板として掲げられている事実を初めて知ったのである。

(いずれにしても、文明と長寿は、決定的に相反する要素である。「文明」の側…道路整備・観光客誘致等の比重が一定レベル以上に肥大化した暁には、「長寿」の側…肝腎要の長寿郷の存在は消滅してしまっていた…という結末にもなりかねない。中国人の深い叡智とバランス感覚に期待する他はない)

BACK

当サイトは通産省個人情報保護ガイドラインに基づいて運営しております
当サイトの画像及び掲載内容の無断転用は固くお断りいたします

トップページ お客様の声  無農薬の玄米とお米のご注文 order 我が家の無農薬の米 culture 我が家の食と住 mylife 自然医学の田んぼ health コラムなページ hello 遊んでいって rest 質問・問合せフォーム
このサイトは百姓アグリの苦心?の手作りです。
日本のほぼど真ん中に位置する滋賀県。
日本最大の水たまり琵琶湖。
我が家はその東側に位置する蒲生町というところに生息しています。
「生き生き、わくわく」をモットーに、
無農薬米や不耕起直播栽培など、
サステイナブルな米作りを目指して楽しく百姓をしています。
ご感想やご意見、よろしくね。