これは月刊自然医学(2002/4月号)に掲載させている森下先生の巻頭随想の解説編です。

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2002/4 一局終盤

過ぎ去った「20世紀紀」という時代を一言で総括すると、欧米による覇権主義…征服者としての権威・権力で全てを押し切っていく方式…が暗雲となって、全世界を覆った時代、と言えよう。

また、それの実現に手を貸したのは、他ならぬ「現代科学技術」であって、これが、個人の利益を最優先させる資本主義体制の中で、産業に利用されて、地球資源(地表および地下)を奪い取ることと、それを商品として売買することに貢献してきた。

それと同時に、「人工的に合成された化学薬剤」が病気を癒す!との、生体の原理を無視したメチャクチャな迷信も、大手を振って通用することになったのだった。

そんな20世紀の後半に於いては「大量生産・大量消費」の“使い捨て”を、あたかも立派な行いでもあるかのようにみなすことによって、年々上昇していく経済を喜び歓迎してきた。

言うまでもなく、「大量生産」に用いられる原料・素材は有限のものであるから、天然資源は、奪われていく一方ならば、刻一刻と枯渇に向かっていく他はない。

また、思慮分別を欠いた「大量消費は、ヒト科動物であるわれわれ人間のみならず、他種動植物・微生物などを含む「地球生命連合体」に対する殺し屋であるところの「公害」の増大をエスカレートするもので、すでに、その被害は甚だしく大きなものとなっているのが実情である。

20世紀の西欧合理主義に則った科学技術が、まっしぐらに進んだ結果として、地球上で最も多くの生物群を抱えていて、酸素生産量が頗る大きいことから、“地表の肺”と呼ばれていた南米・アマゾン流域における密林面積を、縮小させている。
それとともに、世界各地の動植物群を、環境破壊と公害のダブルパンチによって、消滅させつつある現状である。

例えば、日本に於いては、いま絶滅寸前と目されている代表的な動物種として、イリオモテヤマネコ、ツシマヤマネコ、アマミノクロウサギ、オコジョ、オジロワシ、シマフクロウ、そしてヤンバルクイナなどがある。
これらもまた、消滅種であるニホンオオカミと同様“絶滅への道”をたどりつつある、余命いくばくもない運命の動物種なのであろうか。

眼を転じて人間社会を見てみると、欧米型の遮二無二な利潤追求は、モノ・カネ・武器を有する「強者」と、それらを持たない「弱者」とを明確に分けてしまった。
そして、その両者の因果関係は、結局のところ、「大都会ビル群にヌクヌクと生活し飽食に明け暮れる富者」が、「不毛の砂漠地帯の飢餓戦線をさ迷う貧者」を生み出している…といった構図に他ならない。

いずれにせよ、「一人勝ちの一極支配論理(たった一つの強国が、他の全ての弱小国群を支配することで世界安定が実現するとの論理)」、すなわち「米国原理主義(アメリカナイゼーション)」が、急速により多くの国・地域を席巻しつつある現状は、まことに危ない。

「逃げ場を失った鼠は逆に猫を唆む」のたとえがある通り、追い詰められた弱者は、捨身の暴挙に出ることにもなりかねないから、弱者を叩くなどというのは以ての外で、弱者には救済の手を差し伸べるべきである。
この辺の理(ことわり)を深く肝に銘じて忘れないことこそ、強者たるものが踏み行なうべき正しい道なのである。

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