【THE DARK SIDE OF RECYCLING】レンダリングの暗黒部

 updete 12/27/2003
このページは下記のサイトの下方部分を翻訳したものです。
www.nexusmagazine.com/Petfood.html

3日前(12/24)にアメリカで1頭の牛に狂牛病が確認されたニュースが大きく取り上げられました。
しかしここで紹介する記事を読んで、マスメディアから得られる情報や、国や役所が流す情報は余りにも短絡的で、一般の市民を楽観させるように思えて仕方がありません。
そしてこの記事は1990年に書かれたものだということを念頭にお読み下さい。


1990年の2月、サンフランシスコ・クロニクル誌は2部構成からなる気味の悪い話をボツにしていたが、この話の内容は、迷い犬や猫、道で轢かれた動物などがどのようにして廃肉処理業者らによって回収され、またこれらの原料がどのようにペットフードに使用されているかを詳細に報告しているものだった。

この著者によれば、クロニクル誌は彼の記事をボツにするとともに内容の批判的な部分を削除した。この人はABCテレビにもこの話を持ちかけたが、これも同様にボツにされてしまった。怒りとともに、この人はこの話をアース・アイランド誌に投稿したのだった。本誌(ネクサス・マガジン)はこの著者である研究者が相次ぐ脅迫の為に生活を脅かされ、妻と共にサンフランシスコを出て隠れなければならなくなった事情を考慮して著者の名前を公表しない。


処理業者の工場の床には死んだ犬や猫、羊や豚、馬などの家畜の頭や蹄、スカンクやネズミ、アライグマなどが積み上げられ「原料」として処理を待っている。90度の温度で処理されるこれらの死骸はそれ自体の生命を持っているように動いて見えるが、これは無数に発生した蛆のせいでもある。

二重のバンダナでマスクをした作業員がボブキャット小型ブルドーザーで「原料」をすくい上げ、これを10フィートの深さのステンレス製の容器に投げ入れる。彼らはメキシコからの不法労働者達であり、この誰もやりたがらない仕事を引き受けている。容器の底にある巨大な螺旋カッターが回転を始め、骨が砕ける音や肉が削がれる音が聞こえてくるが、これはとても忘れることができない悪夢の中の音のようだ。

レンダリング(Rendering:廃肉処理)というのは動物原料を調理して水分と脂肪分を分離する処理過程のことである。レンダリング工場はいわば巨大な台所のようである。この料理人は「シェフ」として一定の比率に従って、ペットや家畜の死骸、鶏ガラ、スーパーマーケットの廃棄品などを混ぜ合わせる。これらのかたまりはある程度細かくなった後に、より細かく粉砕するために別の粉砕器に移され、今度は280度で1時間調理される。これらの調理処理は1週間に7日、24時間ノンストップで行われ、熱い「スープ」のなかで肉は溶けて骨から分離される。

この過程で「スープ」からは黄色のグリースや獣脂が表面に浮き上がってくるが、これはすくい取られる。その後、この調理された骨と肉はプレス機にかけられて残りの水分を絞り落とされてから粉砕されて粗い粉になる。そしてこの粉はふるいにかけられて大きめの骨のかけらや毛などが取り除かれる。
この工程が完了すると、そこには黄色いグリースと肉骨粉が出来上がっている。

肉のメニュー

”アメリカ獣医学研究”誌が述べているように、このリサイクルされた肉骨粉は養鶏や養豚用の飼料に含まれるタンパク質その他の栄養素の原料となっているが、これはペットフードにおいても同様である。これは、量は少ないものの牛や羊の飼料にも使われている。獣脂も同じように「エネルギー源」として動物たちに与えられている。

毎日、アメリカ中の何百ものレンダリング工場からは何百万トンものこの「栄養補強飼料」が出荷されているが、その搬入先とは養鶏場、牛舎、酪農場、養豚場、魚の養殖場およびペットフード工場などである。これらの搬入先ではそれぞれに他の飼料との配合が行われ、最後には人間がこれらをまた食べることになる生き物たちに与えられている。

レンダリング工場はまた別の特色も持っている。ある特定の製品工程に対する品質表示は、その工程において優勢となる動物の種類に従って決められる。

これらの表示は、牛粉、牛肉派生物、鶏粉、家禽派生物、魚粉、魚油、黄色グリース、獣脂、牛脂、鶏油などとなる。

レンダリング工場は動物を最終的にリサイクルしているものであり、これはこの世界で最も重要な役割を担っていると言える。もし、レンダリングというものが無かったならば、我々の街は病原菌だらけの腐敗した死骸の山に埋め尽くされる危険に曝されることになるからだ。こうなったら致死性のウィルスやバクテリアが人々の間で猛威を振るうことになるだろう。

暗黒の側面

原料の供給をはるかに上回る需要がある飼料業界において、死というものは第一の必需品である。しかし、この廃棄物管理を通して出来上がった手の込んだ飼料生産システムというものは、リサイクルの悪夢というところまで進化してしまっている。レンダリング工場は毒性の廃棄物を不可避的に処理してしまうのだ。

原料としての動物の死骸はありとあらゆる欲しくもない成分を含んでいる。汚染された家畜や非合法のDDTが混入した魚油、サバやマグロによって吸収された有機リン酸系化合物などによって、いろいろな農薬がレンダリング工程に入り込む。

また、しばしば処理容器の中にはノミ取り首輪をつけたままの動物が投げ込まれるが、ここでも有機リン酸系の除虫剤が混入する。家畜用の除虫パッチからも除虫剤のダーバンが混入する。そして、家畜に施された抗生物質が染み出し、ペットからは安楽死に使われた薬剤が溶け出してくる。重金属もペットの鑑札や手術用のピンや針金などから混入する。

そして、プラスティックの手綱でさえ容器に投げ込まれ、スーパーマーケットからはラップやスチロールの容器に包まれた賞味期限切れの肉や鶏肉、魚などが運び込まれる。作業員は誰もこの何千もの廃棄された肉の梱包を剥がすような退屈な雑用をやっている暇などはないのだ。プラスティックに関しても、この他に家畜の鑑札や除虫パッチ、獣医から送られてくるペットの死骸を入れた緑のバッグなどとして処理容器の中に追加される。

レンダリングの基準

高騰する労働者の賃金は、食肉販売業者が不正をはたらく一つの経済的要因だろう。また、レンダリング工場の経営者にとっては廃棄されたTボーンステーキのラップを剥がしたりノミ取り首輪を外すといった作業はコストに合わないものだろう。毎週、処理工程に流れ込む何百万ものプラスティックで梱包されたパック肉は動物飼料としては望ましくない成分のうちの一つとなる。

最も環境に気を遣っているのはカルフォルニア州なのだが、ここでも飼料成分の調査は2ヶ月半に一度という緩い頻度でスポット的に行われているだけだ。州の監督部門は農業飼料肥料行政局だが、この部局の主な仕事は品質表示が適正に行われているかどうかを調査することであり、レンダリング業者の主張するリンとカルシウムの比率やタンパク質の含有率などがそのとおりになっているかどうか、それらの比率が州の基準に沿ったものかなどを調査している。
しかしながら、飼料中の農薬および他の有毒物質に関しては充分な調査が行われているとは言えない。

カルフォルニア州では8つの在野の研究機関が3000万人の人口が食べる動物に飼料を提供するレンダリング工場に対して基準を定めている。

しかし、これらの基準が工場に適用されるかというとそうでもなく、州や連邦の監督部局は見て見ぬ振りを決め込んでいるようだ。このことによって、ほとんどの工場は自己基準のもとで操業してるのが実情である。国内の業界誌であるレンダー誌の1990年2月号の記事は、どうしても汚染が進行する問題に関する自己規制基準はうまく運用されていないと述べている。

すでに運用が始まってはいるがうまくいっていない規制プログラムには、ナショナル・レンダラーズ協会の主導するサルモネラ菌対策プログラムというものがある。

この雑誌の記事には、「アメリカとカナダのレンダー業者が団結して、彼らがいかに動物タンパク紛のサルモネラ菌汚染を減らすために真剣に取り組んでいるかということを見せつけない限り、政府が新しく作る厳しすぎる規制案に苦しむことになるだろう。」とある。

ともかく、自主的な自己調査プログラムはうまく機能していない。記事は続けるが、「全ての動物タンパク紛の生産及び配合業者のうち、わずが20%しかこの(サルモネラ)プログラムに参加していない。」
実際に調査されているのはほんのわずかということである。

”アメリカ獣医学研究”誌は1985年に、ある典型的なレンダリング工場において安楽死動物の死骸に含まれるソジウム・フェノバルビタールの調査を行ったが、「この薬剤はこのような通常のレンダリング処理ではほとんど分解されないことが判明した。」と述べ、「潜在的に存在する他の汚染物質(重金属、農薬および環境有毒物質などは作業員に致命的な健康被害を与えるかもしれない)を通常のレンダリング処理の過程で分解及び減少させるためには一層の調査研究が必要である。」と続けている。

レンダリング業者というものは我々の食物連鎖のなかの沈黙したのパートナーである。しかし、不安にかられた内部の人間は語り始めた。そして、「農薬」という言葉は引き続き話題に上るだろう。我々の食べ物の化学物質汚染は現実となっている。政府機関と業界自体は怠慢にかまけて道端やスーパーの棚から有毒物質が我々の食物連鎖に環流することを許してきた。今では増大する複合汚染問題に曝される新しい時代に入ってしまった。我々は環境中の自分たちの立場というものを考え直さなければならないだろう。ハンターはいなくなり、我々は自分たちの科学技術によって変質した食物連鎖の犠牲者となりつつあるのだ。

(First published in Earth Island Journal,Fall 1990)

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アグリなかい 中井 勤