自然医学概論③ 末梢血液空間理論のあらまし

【説明画像】は、末梢血液空間というものがどういった構造になっているかを模式化したものである。
動脈系の末梢血管があり、静脈系の末梢血管がある。そして、さらに毛細リンパ管が存在する。
現代の医学では、毛細血管のその先はどうなっているのか?ということはわかっていない。
例えば、毛細血管の先端は、「開放されているのか」あるいは「繋がっているのか」ということすら、明確にされていないのである。
さて、末梢血液空間では、末梢の血管・リンパ管の周りを取り巻いているいろいろな細胞があって、ここでは、血が淀んでいて、スムーズに流れていない。
【説明画像の右側】
そうした中で、白血球が体の細胞に変化していっている。あるいは、条件次第では、それと逆方向に、体細胞が下流赤血球に姿を戻すこともある。
【説明画像の下側】
さらには、赤血球に逆戻りするといった現象もしばしば認められる。
この現象は、とくに断食を行ったりした場合によく見られる。断食療法がガンを含む種々の慢性病に大いに有効性を発揮するのは、断食によってガン細胞その他が、赤血球にどんどん逆戻りをしていくからである。
当然、痩せるといた現象も同時に起こるわけであるが、こうしたカラクリが発動しているわけであるから、痩せるといった現象は大変大事なのである。
そうした逆戻り現象の一端として、リンパ球になることもあれば、さらにはバクテリアに解体されることもある。
実際、われわれの体の細胞は、条件次第で、しばしばバクテリアに解体する。
一般に、病原菌と呼ばれているものは、体外から侵入したものではなくて、体内で発生したものが大部分であろうと、私は見ている。
外から侵入するケースも一部はあるかもしれないが、ほとんどのものは、体内での発生だ。体細胞から、バクテリアやビールスなどが自然発生したものである。
ガン細胞は末梢血液空間で作られる
【説明画像の左側】
これはガン細胞である。
血球が体細胞に変化する過程で、一定の条件が整った場合は、ガン細胞に変化する。
そうしてガン細胞が出現すると、次からは、そのガンの強力な誘導・影響力(インダクション)を受けて、その周囲に停滞している血球(赤血球もしくは白血球)が、ガン細胞化していく。
私の考えでは、こうした過程が、末梢血液空間で起こる、とみている。
末梢血液空間で、ガン細胞が作られている可能性がある、と考えているのである。
そして、そのガン細胞の形成・増殖の仕方は、「血流が停滞している状況下で、赤血球もしくは白血球が、ガン細胞化する。そのガン細胞の影響を強く受けて、その周囲にある赤血球・白血球がガン細胞に変わっていく」との見方である。
以上の事柄を考え合わせると、末梢血液空間というものは、大変な作業をしている場所といえる。
※自然医学誌№416「韓国招待講演の概要記事」より抜粋