日本人にとっての米
現在日本の水田は、40%が減反されています。
米の生産量は1000万トンを切っています。方や小麦や大豆などの穀物輸入量は3000万トン、小麦だけでも600万トンにもなっているそうです。
これだけをみても、現在の日本人の主食は?と、問われた時、米だといえるのでしょうか。
『豊葦原瑞穂の国』 ・・・・日本をこう呼んでいたことさえ知らない人が多いのではないでしょうか。
みなさんご存知の伊勢神宮。
この伊勢神宮は外宮と内宮とにわかれています。
そして、外宮の祭伸が「米」だということを聞いたことがあります。
世界には米を主食にしているところも少なくなく、様々なところで生産されていますが、米を神格化し、米のあつかい方次第では生ける神とまでした民族は他にはありません。
それほど日本人にとって「米」は特別のものだったのですね。
ご飯粒を菩薩とよび、こぼして拾わないと目がつぶれるゾと、子供のころ聞かされましたが、最近はそんなことを子供に言っている家庭がどれだけあるでしょう。
「和」という文字。「禾」(ノギヘン)に「口」と書きます。
「稲を口にする、穀物・米を主食する民族(穀菜食民族)は、和の性である」ということを字が示しています。
和の性を持つ民族の国を「大和」というのですね。
明治以降、急速な食の西洋化=肉食が進んでいく中で、「和」が薄れて、昨今の社会全般を見て、私利私欲に取り付かれた日本人が多くなってきたことも、食の変化によるといえるでしょう。
「食」という字は「人」と「良」という字が合わされて出来ています。
「人」を「良」くするものが本来の”食”だということです。