無農薬米栽培の最終段階・秋の収穫作業
翌年の収穫後からの土作、種籾の準備・苗作り、そして田植えからその後の管理とそれぞれの行程で、無農薬の米作りを念頭に丹念に栽培してきた無農薬米も秋を迎えて、最後の作業、収穫・乾燥調整で最終行程になります。
この秋の作業の中で、お米の食味に大きく影響を与えるのが「乾燥」です。せっかく苦心して栽培した無農薬米も最後の乾燥作業で食味を落とすわけにはいきません。このページではそういったところを紹介致します。
無農薬米の刈取り百姓アグリの場合刈取りは、コシシヒカリ等の早生品種から始まり、晩生のにこまるまで、9月初旬から10月中旬ごろまでだらだらと行います。(-) このだらだらと行うことで、時間的な余裕が生まれ、適期に刈取りが出来、下記で紹介する食味を落とさない乾燥を行うことが出来ます。 |
無農薬米の乾燥百姓アグリの場合収穫した籾のままでは保存できないので、貯蔵性を向上させるため15~14%の水分まで乾燥させます。 乾燥の仕方は米の食味に大きく関係しています。 我が家の乾燥法の特徴 ①乾燥するときは規定の設定温度より6~10℃低く設定する。 ②水分19%以下になった時点で4時間の休止時間を取る。 この2点を徹底しています。 我が家の乾燥方法は時間がかかることが唯一の欠点です。 その対応として乾燥機を4台据えつけています。 通常の処理能力からみると倍以上耕作面積を持つ農家の設備と同等で、過剰投資を指摘されそうですが、実はそのうち3台は中古で対応してます。 |
当地一般では現在の籾の乾燥はほとんどがテンパリングを利用した循環式乾燥機を使用しています。 乾燥速度は1時間当り0.8から1.0%の還元率を目標に温度設定をしています。 これを維持するために乾燥温度が高く(※通常50℃前後に設定、場合によっては60℃近くで乾燥させる場合もある)設定されるわけですが、特に高水分20%以上では食味の低下が指摘されています。 しかし、農作業現場では、作業効率を優先させた乾燥が行われているのが実態です。 |
百姓アグリの籾摺りと籾ガラ利用最後の最後の作業が籾摺りです。 この籾摺りの時点で出来るだけ籾が混入しないように綺麗な選別を心掛けています。 籾摺りの動画をご覧下さい。 動画の流れは、 籾タンク→籾摺り→石抜き機→選別計量機→玄米出来上がりとなります。 ![]() 百姓アグリでは、籾摺りで出来た籾ガラを田んぼに散布します。 籾ガラは最高の土作り資材で、特にC/N比が高く他の有機質よりも腐りにくいので籾ガラの特性である保水性、通気性は微生物にとっても良好な環境をもたらします。無農薬で自然な形で土の活力を高めるためには最良だと考えています。 籾ガラ全量を全面積にではなく、全量を10分の1の面積に集中して散布することで、籾ガラの特性を生かすようにしています。 |
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