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◆百姓の暦…無農薬の米作りの重要ポイント 苗作り◆

昔からコメ作りの中で、『苗半作』・『苗七分作』といわれているように、農家は苗作りに最も苦心してきました。
無農薬や減農薬というような、農薬に頼らない栽培方法を目指す上では苗作りは『苗八分作』位に重要です。
「三つ子の魂百まで」といわれますが、それはコメ作りにおいても同様だと実感しております。
それではじっくりとご覧下さい。
右側に当地における一般的な栽培の仕方を紹介しています。
比較しながらご覧頂くことでよりご理解頂けることと思います。

作業時期 我が家の栽培 当地の一般の栽培
2月下旬
苗代の
準備
苗代への米ヌカと放線有機の散布

苗箱を並べる1ヶ月以上前に散布することで土となじみ、最適の状態になります。

一般栽培においては、苗代育苗を行う農家は年々減り、ほとんどがパイプハウスで育苗を行います。
苗代の方がよい苗ができるのですが、簡単で楽なハウス育苗に流れていきます。
3月下旬
選種作業
塩水選をしているところ。
浮いた籾種を取り除きます。
充実した籾種を選ぶためには欠かせません。
塩水の比重は1.16で行います。
農協の指導では、比重1.13で行うように勧めています。
しかし実際に行う人はあまり見受けません。
このことが農薬漬けの第一歩となっています。
比重の違いによる籾種の選別の差
(種子法の検査に合格した日本晴の種子での比較結果)
比重1.16の場合、8kgの籾で2.5kgが浮き、5.5kgになった。(下写真・左)
比重1.13の場合、8kgの籾で0.3kgが浮き、7.7kgになった。(下写真・右)
見てわかるように農協が進める比重1.13では、僅かに浮くだけなので、ほとんどの農家は塩水選を行わないと言うのも納得できると思います。
私が実施している比重1.16ですとこのように多くの籾が浮いてきます。
比重1.16でも沈む充実した籾種だけを使用することが、無農薬栽培の基本となります。
  
3月下旬〜
4月初旬
浸種

塩水選後、右の湧水流下式催芽器を用い、15度以下で4日間浸種します。
浸種は、胚が籾殻の中で発芽活動に必要な水分(乾燥籾重量の15%)を吸収することを目的としています。
この催芽器は、溶存酸素の豊富な水を湧水のように循環させることができ、均一に十分な吸水をさせることができます。
使用している水はもちろん電子水です。また木酢液を少量添加しています。これでより良い状態での浸種ができます。
浸種の前に種子消毒を行います。
(例)スポルタック乳剤1000倍液又はトリフミン乳剤300倍液で24時間処理
3月下旬〜
4月初旬
催芽
浸種が済めば、水を交換して催芽をします。

播種に最適な催芽状態。
胚が籾殻を破って白く現れてきたところ。
この状態を農家では、ハト胸といいます。
乾燥籾重量の25%の水分を含んでいます。
これで種まき準備OK!
催芽完了後種子消毒をおこないます。
(例)ベンレートT又はホーマイで0.05〜1%で粉衣
3月下旬〜
4月中旬
播種作業
1箱当り40gの播種量です。3〜4粒づつ入っています。
超薄播きですので、生育スペースが充分取れ、健全な苗を作ることができます。
また使用している土にはもちろん農薬は一切入っておりません。

上記の苗代の準備で散布した米ヌカにより理想的な土が出来、そこに根を張っていきます。
写真で見る限り同じような作業ですが、この時にも農薬が使われています。(箱1枚当りダコレート500倍液0.5l灌注)

1箱当り180gの播種量です。これで少なめの播種量です。
200g以上播く農家もいます。
箱土には、1箱当り化学肥料20gとタチガレンが混合されています。

箱の中の土だけで生育させますので化学肥料が必要です。
有機質肥料では、その分解過程で生じる各種有機酸で発根障害がでます。
また、出芽過程、ハウスやトンネルの育苗過程が高温のため有機質肥料では異常発酵をしますので使えません。
4月初旬〜
4月中旬

出芽
出芽器へ積み込みます。温度設定をは、26℃です。これは重要なポイントです。
根の生長を優先しての温度設定です。

出芽完了後です。隣と比較して一目瞭然。

画像をクリック!
この違いが、今後の生長に大きく関わってきます。全然違うでしょう。
この状態のものを下記のように苗代へ据え付けます。
同じ様に出芽器を使用します。
32℃での出芽です。
農協や普及所では、出芽最適温度を32度としています。
しかしこの温度は、出芽が揃うことでの最適温度であって、自然で健全な生育の適温ではありません。
出芽後は、このような状態で30oにもなっています。

画像をクリック!
このように高温で急激に伸ばしたものを、ハウスや、トンネル苗代へ並べます。
4月上旬〜
4月中旬
苗箱並べ作業
(画像をクリックすると入れ替わります。)
@まず、床の土を水を掛けながら練り、トロトロにします。
A表面を鏡のように均します。
B苗箱の底に土が付き過ぎると、田植機がトラブルを起こす為、それを防ぐためにネットを敷きます。
C苗箱を順番に並べていきます。
D苗箱の底がよく土に密着するよう、上から乗っています。密着が悪くて底が浮いていると、苗が育ちません。
E最後に、農ポリとラブシートをベタ掛けにして完成です。
ベタ掛けにすることで外気温とほとんど同じ状態の中で生育していきます。

ハウスやトンネルの中は、外気温が10℃以下でも少し日が射せば30度を超える高温になり、やたら背だけが伸びたひょろひょろ苗になります。
4月上旬〜
5月下旬

苗及び
水の管理
並べ後から田植まで
苗が本葉2枚になった頃からラブシートを取ります。
よりしっかりした苗にするためです。
しかし、当地においては、4月中は、霜の恐れがあるので、晴れた日の夕方には、ラブシートを掛けなければなりません。
中腰で結構きつい作業です。
ハウスの場合は、毎日の散水とハウス内の温度管理が日課となります。
トンネルの場合はトンネル内の温度管理が日課です。
どうしても高温での生育になりがちです。

以上のようにして育った苗を植えつける本田準備は本田の春作業でご覧下さい。

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